史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「幕末武家の回想録」 柴田宵曲編 角川ソフィア文庫

本書は明治二十年代から三十年代にかけて、当時まだ健在であった旧幕人からの談話を集めたものである。同種の書籍(編者によれば「姉妹編」ということになる)に「旧事諮問録」がある。「旧事諮問録」がその名のとおり諮問に答える形で進行するのに対し、本…

「寫眞帳 小笠原 発見から戦前まで」 倉田洋二編 アボック社

この本を父島に渡るおがさわら丸の売店「ドルフィン・ショップ」で見つけた。定価三千五百円と決して安くない。どうしようか迷ったが、売店には一冊しかなかったので、ここで躊躇して売り切れてしまったら後悔が残る。お土産だと思って購入した。 本書は返還…

「明治維新と西洋文明」 田中彰著 岩波新書

本書も岩波新書「アンコール復刊」の一冊、往年の名著である。副題は「岩倉使節団は何を見たか」である。つまり岩倉使節団の公式な報告書である「米欧回覧実記」(以下、「実記」)を丹念に読み解きながら、近代日本が何を採用し、何を排除したのかを明らか…

母島 Ⅱ

(乳房山) 竹芝桟橋などで無料で配られている「母島ガイドマップ」によれば、乳房山には遊歩道が整備されているが、「所要時間4~6時間(健脚向き)」と記載されている。登山口にたどりついたときには既に十時二十分。四時間もかかったら、十四時出航の母…

母島 Ⅰ

小笠原滞在三日目は、母島まで往復することにした。当初は最終日、すなわちおがさわら丸で帰京する日の午前中に母島に渡り、午後父島に戻ってその一時間後に出航するおがさわら丸に乗る計画を立てていた。ところが旅行会社の方から「それじゃ母島に一時間半…

父島 Ⅴ

(南島) 延宝三年(1675)の嶋谷市左衛門の巡検の際に南島と名付けられ、幕末の巡検隊もその名前を踏襲している。文字とおり、父島の南西にある。 南島にはガイド付きのツアーに申し込まないと渡ることができない。一説には「小笠原で最も美しい」とも…

父島 Ⅳ

(旭山) 旭山 旭山は標高二百六十七メートル。二見港から見ると屏風のように聳え立っている。父島二日目の最初の目的地は旭山山頂である。電動自転車を借りて一路旭山を目指した。 奥村から夜明道路に入る。ほどなく自転車で旭山を目指したことを後悔した。…

父島 Ⅲ

(小笠原神社) ボニン・アイランズ(無人島)と呼ばれた南海の島々が、小笠原島と呼ばれるようになったのは、一つの伝説がからんでいる。 江戸時代の中頃、享保十二年(1727)に小笠原宮内貞任なる浪人が、「この島は自分の先祖である小笠原貞頼が発見…

父島 Ⅱ

(大神山公園) 海岸沿いの大神山公園には二つの行幸記念碑がある。 行幸啓記念 行幸紀念碑 行幸記念碑は昭和二年(1927)の昭和天皇の行幸を記念したもの。 行幸啓記念碑の方は、平成天皇の来島を記念したものである。 明治天皇の行幸碑は日本全国の各…

父島 Ⅰ

まだまだ若いつもりでいたが、この三月で還暦を迎えた。一旦定年退職をして、四月からは再雇用という身分になる。 思えばここ数年、腰椎ヘルニアで入院し、不整脈のアブレーション手術を受け、昨年は右脚ふくらはぎの肉離れを負い、つい先日は左脚を肉離れし…